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文化学科研修旅行と地域文化論がリンクする

2012.04.10文化学科

地域文化論

京都研修旅行


京都研修旅行


京都研修旅行

 平成24年2月20日から24日まで、奈良と京都研修旅行を実施した。文化学科では学科創設以来長く中国・韓国・台湾の研修旅行をおこなってきたが、昨年度は大震災の影響から急遽、国内研修とした。国内研修となったことから、コース選択や事前に独自の研修計画を立案しそれに沿った研修報告を行うという新しい試みも行った。選択コースでは飛鳥コースと奈良市内コースを設定した。飛鳥コースはまだ肌寒い飛鳥路を自転車で回った。飛鳥資料館を見学し、甘樫の丘から飛鳥を一望し、飛鳥寺、石舞台、亀石、高松塚古墳そして飛鳥駅到着。日本史の黎明を肌で感じることのできた一日であった。

 京都では一日の自主研修日を設けた。事前に計画した場所を公共交通機関を利用しながら回った。根っからの歴史好きが多い文化学科であるから、どうしても見学時間が長くなる。でも、たくさんまわりたい。御所見学ではちょっとした休憩時間を返上し、蛤御門まで走った新撰組大好きグループ。自主研修日には霊山資料館、八木邸、西本願寺、池田屋跡などたくさんの新撰組の遺跡を歩いたようである。

 文化学科では地域文化論を教員全員で開講している。これまでは教員のそれぞれの専門分野から「郡山、福島そして東北」をテーマにして地域文化を論じてきた。今年は野沢主任の「研修旅行の学生の研究テーマとリンクさせてみよう」という一言で新たな展開になった。教員と学生のキャッチボールの始まりである。

 地域文化論では教員側は「新撰組」を見据えて、地域の話からはじまり、幕末の歴史的背景の説明をおこなった。それを受けて新撰組を研究したグループは新撰組の起りから京都での活躍を研修旅行で撮影した写真を用いながら説明した。鳥羽伏見の戦いから幕府軍の敗退。そして会津戦争へ。会津で戦った新撰組斎藤一と箱館へとのがれた土方ら。

 学生・教員を交えた質疑応答を経て、教員は様々な立場から発言する。「敗者はなぜ北へ逃れるのか」という問いかけに別な教員は「古代においてまつろわぬ民、蝦夷の地であった東北」を語る。時空を自由に駆け巡り、時には虚実あい交わるような世界。真実の歴史と作られた歴史。なぜに人は美しい歴史をつくるのか。話はゲームの世界にまで飛び火する。「薄桜鬼」???知らない教員は何も知らない。

学生から投げ返されたボールを教員はどのように料理して投げ返すのか。テーマは「北方」「虚実」へと移ってきたようだ。
今年はスリリングな「地域文化論」になる予感がする。


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