5月19日（日）　晴れ
発掘は終盤に差し掛かりました。旧石器を求めて、硬い黄褐色シルト層である4a層を掘り、さらにその下の4b層の掘り下げに入りました。しかし、遺物は出土しません。
　　

　　

　　
黙々と作業していたスタッフからは「もう、やだ〜。まだ掘るの〜。」「石器、出ろ〜っ！」と悲痛な声が出始めます。ため息と、嘆き。
すると、4b層から1点だけ石器が出土！　思わず歓声があがりました。
　　　

　　
しかし、その後、旧石器は出ません。現場は静まり返り、スコップが土を切る音と、キャリアーのエンジン音だけが響き渡ります。
　　　

ここで、會田先生のお知り合いのOさんという方がお持ちのドローンが登場。映像でお伝えできず残念ですが、猪苗代湖が間近に見え、大昔から住みやすいところだったのだろうなぁと思える発掘現場なのでした。
　　

　　　
ついに、會田先生の嘆き節が炸裂しました。「分布の限界が見えました！体力の限界も見えました！天気はいいのに何も出ません！明日でおしまいじゃ〜っ！19回目の笹山原もおしまいじゃ〜っ！」
　　

土の山は静かにそこにあり、青い空と、頬をなでる風だけはいつもと同じなのでした。